「どうだ、ラウレル?」
「流石だぜカヴァク。職人だな」
「ふっ。この僕に任せておけばこの程度造作も無い」

カヴァクの部屋にあるパソコンのモニターには、いろいろな美女のセクシー画像。
その中に異彩を放つ表計算ソフトと、そこに記載されるびっしりと埋め込まれた数値。

「しかし、この数値、本当に合ってるのか?他の連中のはともかく、アルマのは服の関係で
見ただけでは正確な数値はわからんだろう?」
「甘く見るなラウレル。こんなこともあろうかと、毎朝寝ぼけつつも抱きついて計測している」
「ヲイ」
「むしろアルマに関しては、他の女性陣よりも正確な数値を書いていると自負できる!」
「へぇ……それで他の人たちのはどうやって測ったのかしら?」
「勿論このカヴァクアイ・センサーでだ!……ってトリス!?いつからそこに!?」

パソコンの前に座るカヴァクの左にラウレルが、そして右側にトリスが立っていたのだが、
馬鹿2人は夢中になりすぎて気づいてなかったのだ。

「大したものねぇ……この数字、結構当たってるわ」
「お、お褒めに預かり光栄の極み」
カヴァクもラウレルも彼らの溜まり場であるにも拘らず、非常に居心地が悪い。
「と言うことは、ずっとあたしたちの体をそんな目で見てたんだ……?」
普段の彼らならば、奇声を上げて喜びそうなほど今のトリスは妖艶な雰囲気のはずだが、
その色気もあって今は非常に恐怖を煽っている。
「アルマやカトリさんに言ったらどうなるかしらね?あ、セシルさんに言ったほうが楽しい
かしら?」

「もももも申し訳ありませんトリス様!」
2人はパソコンの前から飛びのき、仲良く正座してトリスに平伏す。
「へぇ……この写真、よくとれてるわね……あたしにもプリントアウトしてくれない?」
「そ、それは」
あら、断るつもり?と言いたげにしかし無言で2人に向けて穏やかな微笑を向けるトリス。
馬鹿2人は白旗を揚げるしかなかった。

「あ〜るまっ!」
「え?きゃっ!?」
突然後ろから抱きつかれて驚きの声をあげるアルマイア。いつものトリス以上にべたべたと
触ってくるので不審に思っていると……
「ん〜いい体してるね……アルマ」
「どうしたの?トリスのほうがよっぽどいい体してるじゃない?」
あんなところやこんなところを撫でられ揉まれ摘まれと、時々体を反応させつつされるが
ままにしている。
(ふむ……あたしより全体的にふっくらしてるのは解ってたけど、カヴァクの見立ては
かなり正確ね……マーガレッタさんやカトリさんも確かめたいけど後が怖いし)
「あたしはアルマの体型のほうが羨ましいわ」
「う、羨ましいのは嬉しいけど……あんっ……まり弄らないで……」

「こう……いうのはセニアにやりなさいよぉ」
その後しばらく纏わりつかれ、息を喘がせながらアルマイアがぼやく。
「セニアにも後でやるわよ。それにしても……」
「な、なに?」
「アルマって可愛い……」
ずささささっと後ずさり、壁際で怯えてしまう。
「マ、マーガレッタさんみたいになるつもり!?」
「やあねぇ、あたしの恋愛対象は普通に男よ」
けらけらと笑って一蹴する。

「あら、それはどういう意味ですの?」
「マーガレッタさん!?」
アルマイアとトリスの声がはもる。
「ところでこの紙の束はなんでしょう……?」
「え?あ!」
畳んでポケットに入れていた先ほどのプリントが、いつの間にかマーガレッタに奪われていた。
「い、いつの間に……」
「あら、このくらいレディの嗜みですわ……と?」

マーガレッタがプリントを開いて見ると、彼女にしては珍しく凍りつく。
空気が重い。トリスは冷や汗を、アルマイアはわけが解らないが居心地の悪さを感じていた。
「これは……トリスちゃんにお仕置きしないといけませんわね♪」
「え?ちょ……」
「連帯責任としてアルマちゃんもね♪」
「え?え?一体何が……?」
蛇に睨まれた蛙と言う表現がぴったり来るこの力関係。
じりじりと近寄ってきながら両手の指をわきわきさせるマーガレッタを恐れながらも、少女
2人は1ミリたりとも動けない。

「ト、トリス?何をやったの?」
「い、いやあたしじゃなくて……」
理由を説明しようとしたが、少女2人はマーガレッタに抱え上げられていた。
「わたくしの部屋にご招待いいいいいい!」

「カ〜ヴァ〜ク〜!?」
2時間ほどしてから顔を上気させ、息を荒げながらも殺気をみなぎらせたアルマイアが現れた。
「な、なんだアルマ?……!?そ、その写真は!?」
ここにきて、カヴァクは自身の人生の終焉を予期していた。
「ラウレル!ラウレルはどこだ!?助けてくれ!」

その後、矢カヴァクと黒焦げのラウレルが研究所の一室の縛られて吊るされていたということで
あった。
なお、アルマイアの攻撃は斧ではなく、木剣であったところが優しさというかなんと言うか。
ちなみに、トリスは希望であるマーガレッタのサイズを身をもって知ることになったのだが、
状況はとても希望通りではなかったことを追記しておく。

「お兄ちゃん……汚されちゃったよぉ……」
「泣くのをやめるでござるよ……一体姫に何をされたでござるか?いや言わなくても解るが」


久しぶりのアルマ分投下です。
マガレ部屋空白の2時間はお察しください。
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