きぃ…
ぱたん
そろりそろり…


皆が寝静まった深夜、侵入者の気配がし、眼が覚めるカトリ。
「…だれ?
「ワシかい?ワシはサンタクロースじゃよ
「…本当?
「本当じゃよ。ほら良い子にしていたカトリーヌにプレゼントを持ってきたんじゃよ
「!ありがとう!
「さあ、プレゼントも渡したし、ワシはこれで行かせてもらうよ
「…もういっちゃうの?
「世界中の子供にプレゼントを配らなければいけないからね。それじゃあねカトリーヌ。来年のクリスマスにまた会えるといいね
「うん
「おやすみなさいカトリーヌ
「おやすみサンタさん
ぱたん。
「サンタさん…やっぱりいたんだ…


「…ふう、なんとか上手くいった…
「…誰だアンタ!姉貴の部屋から出てきて!
「ちょっとまつでござる!拙者でござる。エレメスでござるよ!
「エ、エレメスさん!?

皺だらけの顔の下から出てきた顔は確かにエレメス。

「カトリーヌがサンタクロースを信じていたので、拙者が変装してプレゼントを置いてきたんでござるよ
「プレゼントを置くんだったら普通に置いてくれば良かったじゃないですか
「もし気づかれて起きてしまったときに拙者がいたのでは、カトリーヌの夢を壊してしまうでござろう?そのための変装でござる
「でも変装の必要もなかったんじゃ?クローキング使えば…
「サイトを使われたらバレてしまうでござるよ
「そうですか。でも声まで変わっているのは一体…?
「話しかけられたときのために、薬を飲んで変えているんでござるよ
「薬ですか…
「諜報や暗殺用の変装技術や声を変える薬が役に立つとは思わなかったでござる
「でもなんでサンタの真似事を?
「今日はクリスマスでござろう?カトリーヌはサンタ帽をかぶって大はしゃぎしていたし、サンタクロースからのプレゼントも楽しみに待っていたみたいでござるからな
「すみません、わざわざ姉貴なんかのために…
「気にしないでござる。拙者が勝手にやったことだし、それに結構楽しかったでござるからな
「そうですか
「ラウレル、君にもプレゼントをあげるでござるよ
「あ、ありがとうございます…
「それでは、おやすみでござるよ
「おやすみなさい


次の日、生体研究所を訪れた冒険者によると、嬉しそうにしているカトリーヌに、枕元に置かれていた2個のプレゼントボックスに驚く生体DOP、
置いたはずのないもう一つのプレゼントボックスおよび自らの枕元に置かれたプレゼントボックスに疑問を抱くエレメスが目撃されたとか。
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