仮題もまだ無い(募集中)

時代背景と設定

 冒険者が世界の隅々まで駆け回り、日々増殖する魔物と終わりの見えない戦いを繰り返した時代も終わり、グラストヘイム古城や迷宮の森、アビスレイク、オーディン神殿やタナトスタワーなどの魔族の本拠地を残して、ほとんど「敵」を見かけなくなった時代。「王政の時代は終わった。平和により多く貢献したものこそ、平和な世の中で力を持つにふさわしい」という各国の王の協議によって出された共同宣言に従い、戦闘員や冒険者を数多く輩出してきた各職業ギルドは近いうちに訪れるだろう平和な「人間達の」世の中で、より多くの力を得るために残る魔物の巣をどのギルドが制圧するか、もう残り少なくなった功績を我先にと奪い合っていた。
 そして、最も凶悪なモンスターを有す生体研究所3階は、今やシュバルツバルドを飲み込む力を持ったレッケンベル社が「多くの犠牲を出さぬ為」という建前の理由(実際は、失敗とはいえど自分たちの研究成果を失いたくないのだろう)で保護しているという事情もから表立った侵攻制圧が政治的・物理的に困難であり、また、それゆえ成功した場合の功績は抜群に大きい。 そんな状況の中、ガンスリンガーギルドと並んで今までほとんどモンスター制圧の功績を挙げていなかった忍者ギルドは、生き残るための巻き返しを図り、いままでどのギルドも果たし得なかった生体3F制圧を企てていた。その計画の布石として、忍者ギルドの一員である主人公コウガは生体3Fの面々を秘密裏に調査する命を下される。

ダイジェスト
(各章の原案からの抜粋を集めたものです。)

卓越した騎士である事を証明する鎧に身を包んだ白銀の髪の男は、彼の支えであり、相棒である鍛え抜かれた鋼鉄製の巨大な剣を研ぎ台に架けながら呟く。
「2階は既に人間の手に落ちた。」
シュッ、シュと規則正しく剣が磨き上げられる音がし、その動きに合わせて刃が煌く。
「私はこの場所を守らねばならない。逝ってしまったあいつの為に、そして何より今ここにいる仲間のために。」
(序章「始動」より)

「掟を破った抜け忍は我らの手で最優先に討たれる」
いつもは必要な仕事だけを確実にこなし、無駄な口は一切開かない男が射抜くような目でこちらを見つめながら言った。
「我々の一族にとって、掟とは何にも優先するもの。そして俺がそれを決して破らないことを貴方は知っているでしょう。」
突然の警告を不審に思いながら答えた。彼の針の先程の隙も無い目は、その見据える相手を捕らえて離さない。
「すまない。わかっている。だが、どうしようもなく胸騒ぎがしてな。私はお前とだけは太刀を交えたくないのだ。」
俺が彼の動揺した表情を見たのはこれが最初だった。そして最後だった。
(2章「潜入」より)

「ああ!斬っても斬っても追いつかぬ!どうにかならぬでござるか!」
包丁をこれこそ「目にも留まらぬ速さ」で捌く暗殺者の男。
しかしこの包丁は人を殺めるために振るわれてはいない。
なぜなら、この一切の無駄の無い美しい太刀捌きは、台所で行われているからだ。
「エレメスの作ったおさしみおいしい・・。おかわりまだ?」
箸一膳をこれこそ「目に(ry で捌く魔術師の女。
「しかしカトリ殿、作った量<消費される量ではいつまでたってもおかわりは出せないでござるwww」
「ところで、セシル殿も先程から拙者の傍でさしみを狙っているでござるか?」
暗殺者の男の傍で、もじもじしながら手持ち無沙汰にしていた弓手の女は、突然顔色を赤くして答える。
「別にあんたが忙しそうだから少しは手伝えないかとか考えてないから!そ、そう!お刺身を味見しに来ただけだからね!私の分が無いなら帰るわ!」
(3章「観察」より)

彼女は口付けの後、両手を俺の頬に触れながら、小声で、しかしはっきりと言った。
「今のは想いを伝えることを踏みとどまった二人のキスよ。無事にここを守れたら、続きをしましょう。」
柔らかな彼女の手のひらの温もりと、14日目の月の明かりに照らされた彼女の頬を伝う一筋の雫が、私の中の一度は理性が無理やりに凍て付かせた迷いを溶かしてしまった。
(4章「変化」より)


唐突に予告だけうpしてすみません。
一週間一話くらいのまたりペースでうpしていこうと思っています。
私としてはスレには一切書き込みせずにひそかに進行していきますので、
気に入って頂けた方にお付き合い頂ければ感極まる思いです。
なにか感想やご意見の方(タイトルも)ありましたらどんな事でも構いませんので、
是非是非スレの方に下さい。なによりの糧になります。

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