>>937の電波が…寝る前だったのに…

どうしてこんなことになっちまったんだろうか
「ラウレル、これ借りてくわね」
「ちょ、ちょっとセシルさん…それまだ聞いてないんですけど…」
俺は、今日買ってきたばかりの[キャプテン・ハードロック]のCDを持ち去ろうとするセシルを制止した。
「いいじゃないの、減るもんじゃ無し…それに『セシルさん』は止めてよね、姉弟なんだから」
いやあの、こないだまで違ってたと思うんですが?俺の姉ちゃんはカトリーヌだったと思われ…
無言で黙っていることを了承と思ったのか
「それじゃもってくねー」
「………」
バタン、と扉を閉めパタパタと足音だけが遠のいていく。
「はぁぁ…いったいどうしちまったんだよ…」

事の起こりは街から帰ってきてからだった。待ち望んでいたCDが発売されたので朝一で買いに出かけたのだ。
「ふふふふふ…大音量でききまくるぜぇえええ」
喜び勇んで自室のドアを開け
「あら、お帰りラウレル」
「!?」
俺はそのまま固まってしまった。
〔あ、ありのままに話すぜ、自分の部屋に、普段いないはずの魔弾の射手、セシル・ディモンがいたんだ、
遊びに来たとか、カヴァクの姉貴だからとかそういうチャチなもんじゃねぇ、もっと恐ろしい何かを感じ取ったぜ〕
OK、落ち着け、こんなこともあるだろうさ。
「あの…何か御用でしょうか?」
「何かって…姉に向かってその口の聞き方がいいと思ってるの?」
「!!?」
OK、落ち着け、クールにだ…よく考えるんだ、ラウレル・ヴィンダー、お前ならできる。
「…ちょっと…なに考え込んでるのよ?」
怪訝そうな顔でセシルが睨んでくる。だが、まだ俺は事態を把握できていない。
「…まぁいいわ、今日買ってきたCD、貸しなさい」
はい?なにを言いますか、この人は。
「弟のものはわたしのもの、わたしのものはわたしのもの」
それなんてジャイアニズムですかー?
「いいから、渡しなさい」
まだ店で包装されたままのCDを奪い去り…冒頭につながる。

茫然自失としていると、コンコンとノックの音が聞こえてきた。
「ラウレル…入ってもいいですか?」
声の主はイレンドだった。
「あぁ…開いてるよ…」
「失礼します…」
ガチャッと防音扉を押し開けてイレンドが入ってきた。
「あの…つかぬ事をお聞きしますけど…」
「ん?なんだ?」
「…カトリーヌさんの弟はラウレルですよね?」
「……たぶん…」
「あの…部屋に戻ったら…『・・・おかえり・・・』ってカトリーヌさんが…」
なにやら同じシチュエーションが起こっていたらしい…
「部屋の冷蔵庫を空にして…料理本を読んでました…」
OK、よくあることだ、俺の部屋の冷蔵庫が特別巨大なのもそのためだしな。
「そうか…イレンドのとこもか…」
「じゃあラウレルのところも」
「これは、きちんと調べておく必要があるな…」
「ですね…まずは2Fから調べましょう」

「えーと、調査結果が出ました…けど…」
「出たな…絶望的な結果が…」
簡単に取りまとめると
1.俺たち以外は兄弟姉妹が入れ替わってることに気がついてない
2.セイレン・トリス  エレメス・アルマ  ハワード・セニア
  マガレ・カヴァク  カトリ・イレンド  セシル・ラウレル
になっている。
3.それ以外の交友関係は変わっていない。
「…どうする…イレンド…?」
「どう…しましょう…」
2人で落胆していると
「ちょっと、ラウレルいるでしょ?」
ノックもせずにずかずかとセシルが乗り込んできた。
「ちょ、いきなり」
「いいじゃない別に…それとも…2人で何かイケナイ事でもしてたの?」
いや、それあり得ないから、てかイレンド、顔真っ赤にするんじゃねえ!
「まぁいいわ、それよりラウレル、ここ聞いてよ」
今日持っていったCDをコンポにセットして、再生しはじめた。
とたんに、ハードロックがガンガンと部屋中に響き始める。うむ…やはり良い…。
「……ぉ…ぅね」
イレンドが何やら言って部屋から出て行ったようだ。が…俺はこの魂が震えるような音のほうに集中する…。
「次のフレーズのところ」
セシルが耳元に顔を寄せて…って、近い、近いから!なんか柑橘系の匂いが……まてまて落ち着け、理性を保つんだラウレル・ヴィンダー
いちおう今は姉なのだから………いやいや、姉じゃなくても落ち着かなきゃならん。
「いい、良く聞いててね」
うむ、聞いてないとな……なんでそんなにべったりくっついてくるんだよ…体温が!ぬくもりがぁああ!
…落ち着け…心を平静に保て…
でも…同じ音楽が好きなんだなぁ…やっぱり趣味が同じほうが……ってなにを俺は考えてるんだ…
……普段意識してみてなかったが…顔立ちもいいし…スタイルも………ってだから俺はナニヲ
「ここからよ…」
そんな、指でリズム取りながら肩を叩かないでくれ……やべぇ…ロックな感覚のせいで…理性を…抑制しきれねぇええええ…!!!
思わず俺はセシルを押し倒し

「ラウレル、朝だよー!」
「!!!?????」
アルマが起床時間を告げにやってきた。
「あら、いつもぐずつくくせに、今朝は起きるんだ」
え、夢?…いやまぁ夢で良かったわけだが…ざんねn…ごほごほ…
「ははぁ…」
なんでそんなにんまりとこっちを見るんだ…
「そうとう良い夢を見て、目覚めがいい、と」
…いつからアルマは人の夢まで見えるようになったのかと…
「まぁいいや、それじゃ食堂でね〜」
「はぁ…夢か…」

普段着に着替え、食堂へと向かう。食堂にはすでに先客がいた。
MP3で何かを聞いているセシル…夢の中の光景が脳裏にフラッシュバックする。
「あら、ラウレルおはよ」
「おはよう、セシルさん」
夢の中だというのに…なんだか顔を見合わせるのが気まずい…はす向かいの席に座ることにした…。
「そうだ」
セシルが、ごそごそとポーチからCDケースを取り出す。
「これありがとね、録音させてもらったから」
そう言って手渡されたのは…[キャプテン・ハードロック]のCD…
「激しくて良かったわよ〜」
…あれ?俺いつ貸したっけ……ここ…まだ夢なのかな…柄にも無く早起きとかしちゃってるし…
「…ラウレル…大丈夫?顔色悪いわよ」
「だ、だいじょうぶですよ…」
「そう…ならいいけど……あぁ…あの事なら気にしなくていいわよ?」
はい?今何をおっしゃいましたか?
「ラウレルなら…安心だし…」
え・・・ちょ・・・
「お姉ちゃんって呼んでもいいよ?」
…なにやら頭が混乱してきた……落ち着け…クールにだ、クールに……
「まったく…カヴァクに迫られて気絶しちゃうなんてね…」
「…はい?」
「あれ、覚えてないの?昨日ラウレルが帰ってきて」

『やぁ、ラウレル』
『…OK、今すぐベッドから出て行ってもらおうかカヴァク』
『え〜…せっかく待ってたのに』
『ソウルスト…』
『OK、時に落ち着けラウレル、出るから待ってくれ…』
『あぁ…ってちょっとまてぇええええ!なんだそのブラジル水着は!!!』
『嫌いかい?』
『いや嫌いかどうかという問題じゃなくて、なぜその格好で俺のベッドに潜り込んでいるんだ!!』
『そうか…やはりスク水のほうがいいのか…』
『ちがぁああああう!』
『…それとも…やはり何も無いほうが好みかな…』
『ちょ、ま』
『ジャケットアーマーパージ!!』

「な、事があったって聞いたわよ?」
…あぁ…忘れたい出来事がまざまざとよみがえってきたぜ…
「その…ね…2人が同意の上なら…構わないわよ…」
…何と答えようか迷っていると
「ラウレル、おはよう」
当の本人が食堂に入ってきた。
「やぁカヴァク、取りあえず1発いっとくか」
「…やっと受け入れてくれるんだね…」
なにを勘違いしてるのか…目を閉じて口をすぼめている。
無詠唱で〔ソウルストライク!〕をぶちこんでやった。

今日も生体研究所は平和だ。


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初投稿です。落ちが弱いわ、途中が変だわ、直前にお風呂ネタを読んで感化されてるわですが
妄想を走り書きしてみました。これをネタにスレを活性化させていだたいたら嬉しいです。


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