>>甘口、乙女編。・・・甘めの恋話が苦手な方は、一気に「中辛」までお進み下さい。
「さてと・・・そんじゃ、今日はそろそろ帰って寝るわ・・・またな〜」
「ああ、おやすみラウレル」
PCの画面を見たまま、いつものように、気の無い返事で送り出す。
ぱたん、と、閉じた扉の音を背中に聞いてから、ほーっと、長い息を吐く。
近頃の自分は、どことなくおかしい。
「泊まるつもりはなかったようだ」という、安心した気持ちと、「なんだ、泊まって行かないのか・・・」という、
残念な気持ちとが、複雑に交じり合い、胸の内でせめぎあう。
引き止めたかったのか、それとも帰したかったのか・・・彼にどうして欲しかったのか、自分はどうしたかったのか。
そんな簡単な事すらも、今では全くわからない。
ため息を一つついて、軽く室内を見回す・・・もちろんラウレルは居ない。
居ない事に安心して、ため息を一つ。
居ない事にがっかりして、また、ため息を一つ。
少しずつ少しずつ降り積もり、重なり大きくなっていく。正体不明のこの思いが、一体何なのか。
最近のカヴァクは、量りきれない自分の心を、いささか持て余しているのだった。
もやもやした気持ちのまま、画面に流れるレスを追う。
普段なら爆笑物のレスも、巧妙な釣りも、突込みどころ満載のネタも・・・近頃は妙に、興味を引かない。
慣れと惰性で、ひたすらに画面を切り変えて・・・無為な時間だけが過ぎていく。
ため息が、また一つ。
「・・・風呂にでも入ってくるかな・・・」
気分転換でもしてこようと、PCの電源を落として立ち上がると、ソファの所に、見慣れた
魔術師のコートがかかっているのを見つけた。
「やれやれ、ラウレルの忘れ物か・・・珍しいな」
直接部屋に届けるか、それともWISを飛ばして知らせるかと思いながら、横目で時計を確認する。
・・・どちらにしろ、明日にしたほうが良さそうだ。
しわにならないよう、せめてハンガーにでもかけておこうと、コートを手に取ったその時。
コートから立ち上るほのかな香りが、カヴァクの鼻を刺激した。
あ・・・ラウレルの、匂い・・・
・・・なぜ、そんな事をしたのか、自分でも良くわからない。
おずおずと、ラウレルのコートを胸に抱き、そっと頬を寄せてみる。
普段から嗅ぎ慣れた彼の匂いが、常より強く、より近く・・・
「はぁ・・・んっ・・・」
思わず、熱い息が漏れた。
ぞくぞくする感触が、背筋を妖しく這い上る。
朝霧の立ち込める湖面に、突如として突風が吹きつけたかのように。
先程までのもやもやは嘘のように晴れ渡り、もはや何の問題にもならない。
カヴァクの心は、それほどまでに激しく、波立ち、うねり、千路に乱れた。
胸のずっと奥の方に、何者かが小さく火を灯す。
じわじわ広がるその熱に、瞳を閉じて、ただうっとりと身を委ねる。
・・・どれくらい、そうしていただろうか。
ふいに、膝から力が抜けた。
「えっ!?・・・きゃっ!!」
くたくたと崩れ落ち、その場に、ぺたん。と尻餅をついてしまう。
「何・・・今の・・・?」
不確かな頭で室内を見回すと、見知らぬ少女と目が合った。
その少女は、不思議そうな表情で、ぼんやりとこちらを見返してくる。
酔ったように上気した、薔薇色の頬。夢見るように揺れる眼差し・・・まるで、愛しい者でも抱くように、
きつくコートを抱きしめたその少女は、同性である自分の目にすら、妖しいまでに蠱惑的に見えた。
「誰・・・?」
まったく同時に口が動いて、響いた声は一人分・・・ふと、少女の手の中のコートに、見覚えがある事に気付いた。
なぜ彼女が、ラウレルのコートを・・・抱いて・・・?
突然『姿身の中の少女』が、何かに気付いたかのように、大きく眼を見開いた。
「・・・うわぁっ!?」
慌てて、コートを放り投げる。
立ち上がろうとして、そのまま後ろ向きに倒れてしまう。
足に力が入らない・・・いや、足だけではない。全身がふわふわと不確かで、どうにも力が入らないのだ。
倒れたまま、手を当てた頬が変に熱い。
あれが、私!?・・・自分は今、一体何をしていた!?
あの顔・・・あんな顔・・・あれじゃまるで・・・
頬が、一気に熱くなる。
自分の心音が、やけに早くて、耳につく。
今までだってそんな事、考えた事も無かったのに。
一緒にいるだけで楽しくて、幸せだったのに・・・
あれ?・・・それってやっぱり・・・もしかして・・・
自覚して、否定して・・・わからなくなって、投げ出して・・・また思い返しては、思わずうなって身悶える。
「OK・・・OK私、時に落ち着け・・・まずは深呼吸、深呼吸して落ち着いて・・・」
自分自身に聞かせるように、ちょっと声に出してみる・・・落ち着くためのおまじないのような物だ。
深く深く吸って吐く。数回それを繰り返し、落ち着いた所で問い掛ける。
彼の事を、どう思っているのか。
・・・面白いやつだ。気心も知れていて、一緒にいて安心できる。
好きなのか?
・・・もちろん、嫌いではない・・・彼は仲のいい友人だ。
彼に、抱かれたい、とは思わないと?
・・・それは・・・
それは?
・・・もし、彼が・・・ラウレルが・・・それを、望むのであれば・・・
望むなら?
ー・・・私・・・私は・・・
「カヴァク・・・」
想像の中のラウレルが、優しく自分の名を呼んだ。
どくん。
落ち着いたはずの心臓が、口から飛び出しそうなほどに跳ね上がる。
まてまてまてまて・・・大丈夫、そんな事はありえない・・・だって、ラウレルは巨乳好きだ・・・
私のサイズじゃ、眼中にも入らないし・・・そもそもあいつは、私の事を男だと思っているんだから・・・
うん、大丈夫・・・それなら、絶対に大丈夫だ・・・
ほーっと、今までで一番長い息を吐く。
ようやく思考の逃げ道を見つけて、心が、体が・・・急激に冷めていく。
良かった・・・これなら、変に意識する事もなく、今まで同様、仲良くやっていけるはず。
安心した。
・・・安心したはずなのに・・・締め付けるような、この痛みはなんだ?
胸元を押さえてうずくまる。
なんで自分がこんなにも、簡単に泣いてしまうのか。
なんで、こんなにも切なくてたまらないのか。
わからない・・・わからないよ。
唯一つわかっている事は、全ての原因が、ラウレルにあるという事くらい。
「・・・あーっ!!もう!!・・・ラウレルのばかっ!!・・・もう知らん!!」
泣きながら着替えを出して、泣きながら風呂に入って・・・涙が止まってくれるまで、何度も何度も湯をかぶる。
そうやって、鼻水をすすりながら決めた。
この気持ちが何なのか、はっきりとはまだわからないけど・・・とにかく、こんな中途半端なのは嫌だ。
明日、とにかく明日・・・ラウレルに会ったら訊いてみよう・・・正直に、今の気持ちを伝えてみよう。
自分なりのやり方で。
勢い良く両頬を叩いて、自分の心に気合を入れる。
誰も居ない浴室に、小気味良い音が響き渡った。
・・・・つづく?
※ここから先のお話は、ここまでのお話とは傾向が異なり、あなたの心の健康を損なう恐れがあります。
甘く切ないお話が好きな方は、どうかここまでで、ブラウザを閉じてお戻り下さい。
>>中辛、乙女心オーバードライブ空回り編。
翌日・・・
朝食を終えた、巡回前のほんの一時。
人気の無い場所に呼び出したラウレルに・・・思い切って、言ってみる事にした。
「ラウレル・・・お前に、言いたい事がある」
「ん?なんだよ・・・いいぜ、言ってみな」
実物のラウレルが、こっちを見ている・・・いかん!なんだか緊張してきたぞ!?
・・・しっかりしろ!いつもと同じラウレルだ!!昨日まで、あんなに普通に話してたじゃないかっっ!!
落ち着け・・・えーっと、何を言うつもりだったんだっけな・・・昨日は確か、ラウレルのコートを・・・
いや、そこはかなり恥ずい・・・飛ばしても構わんだろう・・・大切なのは気持ちだ、ハートだ!正直に伝えればいいんだ!!
・・・なんだか、そう・・・どきどきして、ふわふわして・・・胸が痛くて、切なくて・・・体が熱くなったり、
転げまわったり・・・そんな感じの・・・えーっと要するに、なんというか・・・なんというか、そう!あれだ!!
「ラウレル・・・性欲をもてあます」
「知らん」
精一杯の勇気を絞れるだけ振り絞って聞いたのに、返答はたったの3文字だった。
・・・って、あたりまえじゃん!?
うはwww俺様テラバカスwwwwwWwうぇっwwwww!11!!!!!!!!1!!!!!
「いや、違うんだ・・・そういう意味ではなくてだな・・・」
なんとか状況の巻き返しを試みるも、敵はこちらの機先を制し、決してそれを許してはくれなかった。
「カヴァーク・・・そのネタは、使う相手を間違えると非常に危険だ!・・・特に、ハワードさんには、十分に注意しろ」
「了解した大佐・・・いや、そうじゃなくて・・・ならばこうだ!!・・・ラウレル!お前が好きだ!!お前が欲しいィィッィ!!!」
ちょwwww俺様テンパリすぎwwww1.5倍で巻き戻り補填キボンヌwwwwうぇっwww!1!!!!!!(ノ∀T)
もうだめだ・・・口を開くたびに、どんどん泥沼に深くはまり込んでいくような気がする・・・
絶望感に打ちひしがれる私の方に、ラウレルが、優しく微笑みを浮かべて近づいてきた。
え?何、もしかして伝わった?逆転ホームランかっ飛ばした?・・・ちょっと待て・・・それはそれで、色々まずいような気も!?
ラウレルが、一歩、また一歩と近づいてくる度に、昨日の感覚がフラッシュバックで甦ってくる・・・
鼓動が早い。頭の中には、わけのわからない感情が、色々とにかく渦巻いて、いっぱいいっぱいになってきた。
どうしよう・・・いや、その・・・まだ心の準備ってやつが・・・今日は、ちょっと聞いてもらうだけで良かったっていうかさっ!?
「カヴァク・・・」
手の届く距離までやってきたラウレルが、にっこり笑って私の名を呼ぶ・・・そして・・・
私の脳天に、容赦ないチョップを振り下ろした。
「・・・こぉんの馬鹿弟子がァァァッッ!!・・・修行が足りん!!出直せぃッッ!!」
ある意味予想通りの返答キター!?
やっぱり完全にネタ扱いですかっ!?・・・そうですよね!!もちろん自業自得です!!まったくもって、弁解の余地も無くっ!!
・・・だが、痛い!!痛すぎる!!・・・頭も心も大打撃ッッ!!・・・なけなしの乙女心はぼろぼろだぁッッ!!
「完敗です、参りました・・・orz」
奮闘空しく、本当に言いたかった事については、ゼロピー1個分も伝わりはしなかった。
これは日頃の行いのせいですか?・・・ああ、そうさ!!皆おいらが悪いのさ!!完全敗北ですよ!!マッハガッデムッ!!
激しく凹む私の肩を、ラウレルが軽く叩く。
「あー・・・ネタとしては悪くなかった思うぜ・・・ただ、場面が悪かっただけでよ・・・だから、そんな落ち込むなよ・・・な?」
勘違いしたラウレルの優しさがこれまた辛いっ!!・・・色々ともう辛すぎるっっ!!
・・・あとさ、こいつちょっと鈍くね?・・・つーか、鈍すぎじゃね?少しくらい察してくれよ!このバカチンがぁッッ!?
ネタじゃなくてマジだった、なんて、今更言えるわけもなく・・・
「大丈夫だ、いつか貴様を大爆笑させてみせる・・・首を洗って待っていろ!!」
顔で笑って心で泣いて・・・私、かなりいい女じゃね?とか思います、割とマジで・・・うわーん!!(つДT)
「ネタもいいけどよ・・・俺さ、昨日、お前の部屋にコート忘れていかなかったか?」
「ああ」
昨日の出来事を思い出して、どきっとした・・・そうだった・・・元凶の事をすっかり忘れていた・・・
「悪ぃ悪ぃ、やっぱお前の部屋だったか・・・いや、どこに置いたかわかんなくてよ・・・んじゃ、巡回終わったら取りに行くわ」
「わかっ・・・」
わかった、と言いかけて、ふと気付く。
昨日私は、あのコートに何をした?
・・・きゃー☆いやーん♪・・・おもいだすのもはずかぴー(おんぴう&はぁと)
まずいッッ!?アレがナニして不自然なまでにしわしわ状態のあのコートを!!そのまま返すのは、非常にまずいッッ!!?
・・・考えろ・・・考えるんだ・・・何か・・・もっともらしい理由・・・ほどほどに説得力があって、今日中にコートを
返せなくても、決して怪しまれないような理由を・・・何か・・・何かないか・・・よし、これだ!!
「すまん、あのコートは・・・しわが寄っていたので、昨日ついでに洗ってしまったんだ・・・乾いたら、部屋まで届けてやるよ」
OK、我ながらナイス言い訳!!・・・女はこうやって嘘が上手になっていくんだね!!・・・HAHAHAHAHA、ハハ・・・はぁ・・・
ぜんぜん嬉しくもなんともねぇ・・・これっぽっちも。欠片すら・・・ってか、この機転が、なぜさっき出てこない、私・・・orz
「いや、別に急ぎじゃねーし、わざわざ届けなくても、今度行った時で・・・まあ、別にしわだらけでも良かったんだけどな
・・・こっちとしてはありがたいけどよ・・・悪ぃ、なんか、手間かけさせちまったな・・・サンキュ」
「・・・気にするな、」
何その申し訳無さそうな顔・・・ふざけてるの!?・・・めっちゃときめくっつーの!!
「んじゃ、今度なんか飯でもおごるわ」
「いや、そこまでしてもらうわけには・・・」
痛い!!ラウレルの笑顔が、チキンハートな良心に、きりきりと痛いッッ!!?
・・・いかん、心が折れそうだ・・・このままではダメな人になってしまうっっ!!
はやく・・・一刻もはやく、ラウレルから離れて、一人にならなければ・・・
「で・・・では、そろそろ巡回に行ってくるか・・・それじゃ、またな」
「おう、また後でな」
軽く手を振って、ラウレルとは反対方向へ勢い良く歩き出す。
角を曲がり、ラウレルの姿が見えなくなった所で。がっくりとしゃがみこんで、盛大なため息をついた。
「あああああああああああ・・・私の馬鹿・・・ラウレルの馬鹿ぁぁっ・・・もうやだぁ・・・」
私の恥ずかしいつぶやきは、幸いにも誰の耳にも届く事無く、人気の無い廊下の暗闇に吸い込まれていった。
>>
中辛編、おまけ。
Tanatos:お、カヴァク君、お久ー
カヴァク=イカロス:ちわすー・・・ごぶさたでーす
Tanatos:どうよ最近?・・・元気?
カヴァク=イカロス:いやー、良くも悪くもいつも通りって感じすね
Tanatos:うーん・・・こっちも似たようなものかな・・・
カヴァク=イカロス:今日、気になるあの子にマジ告白してみたんすけど、
Tanatos:マジで!?・・・すげぇ!!Σ(゚Д゚;)
カヴァク=イカロス:完璧ネタ扱いされました・・・いつも通りに。
Tanatos:・・・
カヴァク=イカロス:・・・ちょっとだけ、泣いてもいいっすか?(T∀T)
Tanatos:・・・イ`(つωT)
かたかた・・・かたかたかたかた・・・
セシル「あんた、本当にパソコン好きよねぇ・・・」
カヴァク「ああ・・・特に、今日みたいな日はな・・・ありがとうタナトスさん・・・私、がんばるよ・・・(ノ∀T)」
セシル「・・・まったく・・・いったい何が楽しいのかしら・・・」
その日・・・カヴァクのPC画面には、暖かな応援の言葉が、夜明け頃まで絶える事無く、寄せられ続けたという・・・
時々・・・甘酸っぱくて身もだえたりもするけれど・・・生体研究所は、今日もやっぱり平和です。
・・・終。
※ここから先は、「健全な少女漫画」の表現を用いた描写が数多く含まれております。
耐性の無い方はアレルギー症状を引き起こす可能性がございますので、十分にご注意下さい。
※なお、大変恐縮ですが、背景に使用される花はセルフサービスとなっております。
お好きな花を、お好きな場面で、お好きなキャラにちりばめてお楽しみ下さい。
>>ボーナストラック。
お子様カレー甘口、ヲトメ妄想バリバリ全開編。
・・・そしていつしか時は過ぎ・・・2Fメンバー二次転職後。
バーン!!と、大きな音を立てて、扉が押し開けられた・・・何だ?この異常に長い腕は・・・
「まったく、誰だ・・・ノックくらい・・・はっ!?・・・ラウレル!!」
部屋に入ってくるなり、ラウレルは突然服を脱ぎ始めた・・・ちょ、ちょっと待って!?・・・それは私の役目じゃないですか?
「・・・この俺の体を見て、何か言う事があんだろ?」
いや、風呂で見慣れてるしー・・・相変わらず、がりがりだなーくらいしか・・・
「あっ・・・感じちゃいますっ!!」
OIOI私、チョトマテクダサーイ・・・なんですかそのせりふは?何かが間違っていませんか?
そもそも、そんな恥らうようなキャラですか私?・・・いや、こんなシチュエーション自体、確かにちょっとアレですが。
「まったく・・・」
ラウレルはさらっと前髪を掻き揚げて、にっこりと微笑んだ。
何この超余裕な態度・・・ぜんぜん普段のラウレルと違って、なんか妙にむかつくんですけど・・・
「俺が脱がせてやる」
なんの脈絡もねぇッッ!!?・・・ってか、こっちの意志は完全に無視ー!?
「ちょ、ちょっと待って!!」
「待てって何秒っ!?」
何ギレだよ!?
「いやっ!!・・・痛っ・・・」
捕まれた腕が痛・・・くないけど、痛がってるのは何故ですか?・・・まあ、ラウレルは確かに力持ちじゃないけどさ・・・
「ああ、そうか・・・すまない・・・」
そうそう・・・ようやくわかってくれたか・・・流石だなラウレル。
「お前は・・・俺が居ないと、服を脱ぐのも一人でできなかったな・・・」(キラキラキラ・・・)
ナンデスカそれはー!?・・・んぐっ・・・んんっ!?
バッ!!
「くっ・・・この俺が、キス一つでイっちまうとこだった!・・・仕方ないじゃん!ドーテーだしっ!俺はっ!!」
いや、そんな恥ずかしそうな顔で・・・内容までもがとことん恥ずかしいカミングアウトは要りません・・・
大体・・・ソンナノ、マエカラシッテルシ・・・・・・え!?何、今度は何っ!?・・・ちょwww顔近wwww
「カヴァク・・・俺・・・ずっと前から・・・お前の事が・・・」
OKラウレル、時に落ち着け。何もそんな、真剣な顔で・・・そんな冗談、言わなくても・・・
「カヴァク・・・愛してる・・・愛してるんだ!!カヴァクッッ!!」
ちょwwwキャラ違いすぎwww・・・・・・もしかしてマジ?・・・やっ・・・やだっ!?・・・ちょっと心の準備が・・・
「カヴァク・・・カヴァクっっ!!」
がばっ!!
「あっ!?ラウレルっっ・・・だめぇっ!」
恥ずかしいっ!!・・・ラウレルとこんな事するなんて・・・頭がフットーしそうだよおっっ!!
・・・と、ここで目が覚めた。
右を見て、左を見て、念のために布団の中も確認してみるが、もちろん、ラウレルの「ら」の字も見当たらない。
見慣れた自分の部屋に一人・・・やけに鮮明に覚えている夢の内容を思い返し、思わず赤面してうなだれる。
「・・・なんて夢だ・・・」
カヴァクは布団を引っかぶると、アルマがくるまでの間、ベッドの上を、もだえながらごろごろと転がり続けた。
朝食の席で・・・
じ〜・・・
ラウレル「・・・なんだよ・・・さっきからじろじろと・・・」
カヴァク「いっいや!!なんでもっ!?」
いかん・・・あんな夢を見たせいで・・・なんだか、ラウレルを妙に意識してしまうな・・・
ラウレル「ったく、相変わらずわけわかんねぇやつだな・・・」
・・・だめだっ!!・・・やっぱり・・・確認しておかないと、落ち着かない!!
カヴァク「ラウレル・・・」
ラウレル「ん?」
カヴァク「この私を・・・愛していると言ってみろ!!」
ドォォ〜ン!!!
ラウレル「・・・どこの世紀末覇者だお前はッッ!!」Σズビシッッ!!!
このキレ、角度、タイミング・・・良かった、いつものラウレルだ・・・
カヴァク「OKナイス突っ込み・・・やはり、こうじゃないとな・・・(うんうん)」
ラウレル「はいはい、ワロスワロス・・・バカやってないで、さっさと食え。片付かねぇだろがッッ!?」
トリス「あーあ、今日も進展なしか・・・」
アルマ「つまんないねぇ・・・」
ラウレル「・・・手前ぇらは、食い終わったんなら、いつまでものんびりしてねぇで、とっとと巡回行ってこいやァァッッ!!!?
セニアとエベシは、とっくに行っただろうがッッ!!当番でもないのに、自分の食器までちゃんと片付けてッッ!!」
アルマ「やだなぁ、食休みだよ、食休み〜(ニヤニヤ)」
トリス「しっ・・・だめよアルマ・・・早く二人っきりにしてあげなきゃ・・・ほら、色々と・・・ね?(ニヤニヤ)」
アルマ「ああ、そっかぁ〜・・・私達、お・邪・魔・・・だもんね〜?(ニヨニヨ)
トリス「ごめんごめん、それじゃ・・・後は若い二人に任せて、あたしたちはそろそろ・・・(ニヨニヨ)」
ラウレル「・・・やっぱり食休みはきちんと取らないとダメだよNE☆ミ!!・・・おおっと!?なんだいキミタチ!!
お茶がもう残って無いじゃないかっつ!?・・・今すぐ僕が新しいのを煎れてあげるから、その場から動かずに
待ってておくれYO☆!?・・・HAHAHAHAHAHAHA・・・すぐだから、本当にすぐだからさッッ!!」
トリス「・・・やっぱ、何回見てもおもろいなwww」
アルマ「本人は完璧に演技してるつもりみたいなんだけどねぇ・・・」
カヴァク「うんうん・・・やっぱり、ラウレルはこのくらいへたれじゃないとなぁ・・・」
・・・時が過ぎても、相変わらずの二人であったりなかったり・・・というお話だったのさ。
ちゃんちゃん♪
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