アルマ「あれ、トリスどうしたの?・・・こんな所で頭抱えて・・・」
トリス「いや、なんだか生体のメンツで、あたしだけ妙に影が薄いような気が・・・

アルマ「うーん、トリスは、ブラコン、ポニテ、スタイル抜群と、要所は押さえてバランスは取れてるんだけど、
    他の皆が突き抜けてる分、どうにも目立たないし・・・二次職ネタでも、派手な悪女を飛び越して、
    いきなり地味目のチョイサーになっちゃうし・・・なんか、ここまでくると、狙ってやってるとしか
    思えないくらい、どうにもいまいち地味なんだよねぇ・・・」


トリス「地味ー!?(がぼーん)」


トリス「ねえ兄貴ッッ!!、あたしって地味なの!?スキル攻撃がインベナムだから!?それともダスキン靴だから!?」
エレメス「いったいどうしたでござる?・・・急にそんな事を気にしだすとは・・・」
トリス「さっき、アルマに言われたのっ!!・・・ねえ、あたしってそんなに地味かな!?」
エレメス「なんだ、知らなかったでござるか?・・・そうとも、お前は生体メンバーではかなり地味な方でござる」

トリス「やっぱり地味なのーっ!?(ずがーん)・・・知らなかった・・・あたしがそんなに地味だったなんて・・・」

エレメス「だが、その原因はわかっているでござる・・・ほれ、お前がいつも大切に持ち歩いているそれでござるよ」
トリス「え?兄貴に貰った幸運剣っ!!?・・・何故にッッ!!ホワーイ!!?」

エレメス「本当に気付いてなかったでござるか?・・・ラウレル君やエベシ君の、普段の様子を思い出してみるでござる」
トリス「ど・・・どういう意味よ!?」

エレメス「ラウレル君然り、エベシ君然り・・・目立つ出番には、幸運も、そして不幸もまたつき物でござる・・・
     トリス、お前はその幸運剣の効力によって、『不運になる事を免れている』ため、必然的に出番が減り、
     災禍に遭わぬように、目立たぬように・・・つまり地味になってしまっているのでござるよ・・・」

トリス「・・・そんな理不尽なッッ!?」


ラウレル「突然だが、話は全て聞かせてもらった!!『譲ってくれ!!頼む!!』俺は出番なんか要らない!!
     ・・・静かで平穏な毎日を送りたいだけなんだッ!!」
エレメス「システム上の仕様でござるwww無理でござるwwwあきらめるでござるwww」
ラウレル「ならば・・・『ころしてでも、うばいとる』・・・死ねよやァァッッ!!!!(SSSSSSSSSSSSSS・・・・)」

エレメス「な、なにをするでござるきさまーwwwwウボアー!!wwww」

トリス「ちょ・・・ラウレル!!なんで持ち主のあたしじゃなくて、兄貴に攻撃しかけてんのー!?(がびーん)」
ラウレル「はっ!?言われてみれば確かに・・・」

エレメス「・・・これでわかったでござるかwww『不幸という途中経過』を『近くの第三者に吹き飛ばす』事で、
     持ち主には『幸運という結果』だけが残る・・・これが幸運剣の能力でござるwww」

トリス「なんて恐ろしい・・・完全回避のためだけの装備かと思ってたのに・・・(ゴクリ・・・)」

ラウレル「ちょっと待ってくださいエレメスさん!!・・・その理論だと、普段からトリスと一緒にいるアルマやセニアが、
     目に見えて不幸になってないのはおかしいじゃないっすか!?・・・なんで俺やエベシだけがッッ!!?」

エレメス「持ち主ほどではないでござるが、持ち主と近しい者にも、幸運が分配されているのでござるよwww
     トリスはアルマ殿やセニア殿と一緒にいる時間が長いため、比較的離れている事の多い拙者、ラウレル君、
     エベシ君の3人に、優先的に不幸が分配されているのでござろうwww」

ラウレル「それじゃあ、カヴァクはどうしていつも通りなんすか!?」

エレメス「カヴァク君は部屋に引きこもっている事が多いので、外をうろつきまわっている事の多いトリスとは、
     顔を合わせる機会が極端に少ないでござるwwwおそらく、その分だけ、他の皆よりも幸運や不幸に
     出会う確率が減っている・・・つまりは、通常に近い状態を保っているのでござろうなwww」


ラウレル「・・・俺はただ、バカ話したり、気軽にY談したり・・・そんな、平和で、健康的で、健全な
     青少年ライフを満喫したいだけなのにッッ!!?・・・俺は・・・後何回、姉貴やカヴァクの
     理不尽な行動に耐えなければいけないんだ・・・次はなんだ!!いったいどこからやってくるんだ!!?」

カヴァク「おや?・・・ラウレル、ここにいたのか」
カトリ「ラウレル・・・おなかすいた」

ラウレル「ギャース!!・・・なぜこいつらがここにッッ!?・・・やめろ・・・俺に、近づくんじゃネェェッッ!!!?」

トリス&エレメス「「・・・ラウレル、先なむー」でござるwww」

ラウレル「ちくしょう、なむありィィィッッ!!!?・・・・・・ちょwwwおまwwwやめ・・・」

・・・あqwせdrftgyふじこlp;


エレメス「・・・強く生きるでござるよ、ラウレル君・・・」



トリス「・・・その後、兄貴が『その幸運剣を手放せば、お前ももっと目立てるようになるかもしれないでござるが・・・
    お前はどうしたいのでござる?』って言うから、あたしはラウレルの様子を見て、ちょっと考えてからこう答えた・・・
    『これは、やっぱり手放せないよ』って・・・『出番が減るのは悲しいけど・・・これは、兄貴がくれた大切な物だから』
    って・・・そしたら、兄貴が珍しく、本当に嬉しそうに笑ったんだ・・・でも、なんだか寂しい選択だったよ・・・」



エレメス「拙者の分まで、幸せになるでござるよ、トリス・・・」
ハワード「どうしたエレメス!!そんな憂い顔で・・・そんな顔をされたら・・・俺は、俺はもうッ!!!」
エレメス「うはwwwやっぱり落ちはこれでござるか!?・・・・・・アッ-!!」



出番が無いのが幸運の証・・・これが『幸運剣レクイエム』・・・




>>>翌日。

トリス「うーん・・・ブラコンでセニアを超えたら単なる危ない人だし、アルマより腹黒くなっちゃうと
    別の意味でアレだし、清純さでエベシを超えたらカマトトすぎだし、ネタのインパクトで
    ♀カヴァクを超えようにもあたしまだ未成年だし、スタイルではマガレさんに勝ち目が無いし、
    カトリさんみたいに沢山ご飯食べられないし、セシルさんみたいにぶち切れツンデレしようにも、
    派手なスキルは持ってないし・・・」

セニア「トリス、どうかしたの?」

トリス「いや、地味なのは幸運剣のせいで仕方ないとしても・・・せめて、何かもうちょっとがんばって、
    売りにできそうな物は無いかなって・・・」

セニア「そう・・・(そんな変な事で悩んでたなんて・・・貴重な常識人なのに、もったいないなぁ・・・)
    うーん・・・それじゃ、男装とかどうかな?・・・トリスって元々あんまりスカート履かないし、
    スタイル良くて、顔立ちも凛々しいから、もしかしたら似合うかもよ?」

トリス「男装ねぇ・・・ダメ元でやってみようかな?」

セニア「うん、がんば!!・・・(これで元気になってくれると良いんだけど・・・)」


・・・さらにその数日後。


エレメス「トリスめ・・・拙者のグリッタリングクロースを無断で持ち出すとは・・・む?」

「皆様!!早くこちらに!!あの方がいらっしゃいましたわ!!
「お急ぎになって、皆様!!・・・いきますわよ!!(速度増加!!)」

エレメス「・・・むぅ・・・なぜこんなに沢山、女性の冒険者ばかりが・・・何かの祭りPTでござるか?」

「きゃーっ!!トリ様〜ッッ!!」
「素敵ッ!!トリ様〜ッッ!!」

エレメス「・・・トリさま?・・・」

トリス「やあ!兄さん!!・・・兄さんじゃないか!!」
エレメス「兄さん・・・?」

かっかっかっかっ!!・・・ビシィ!

「キャーッ!?トリ様よッッ!!トリ様がいらっしゃったわッッ!!」

キラキラキラキラキラキラ・・・

エレメス「ちょwwwおまwWw服はともかく、そのメイクと格好はwww何事でござるかwwwうぇっw!!1!!!??」

トリス「ごめんよ兄さん・・・話は後だ・・・まずは、このレディ達のお相手をしなければ・・・そうだろう?」

エレメス「聞きたい事は山程あるでござるがwww特にその面妖でキザなポーズや台詞とか、背中の巨大な羽飾りとかwww
     わかったでござるwwwここは手早く済ませるでござるよwww」(・・・ちゃきっ!)

トリス「ノンノン・・・兄さんの手を煩わせるまでも無いさ・・・ここは、僕に任せておいてくれよ!(ウィンクばちこーん!)」

エレメス「トリス、お前・・・何か変な物でも拾って食べたのか?」

トリス「はっはっはっ・・・相変わらず、兄さんはお茶目さんだなぁ☆・・・まあ、そこで見ててご覧よ!」


「きゃーっ!!トリ様ッッ!!」
「きゃー!!きゃーっ!?キャーッッ!!」

すっ・・・キラキラキラキラキラキラ・・・

トリス「ふっ・・・こまった子猫ちゃんたちだ・・・ここは、君達のようなか弱いレディには危険すぎる場所だというのに・・・
    さあ、このバラをあげよう・・・早くおうちに帰りなさい・・・一人で、帰れるね?」 キラーン☆

「そんな・・・私なんかに・・・トリ様が、手ずから・・・バラを・・・」

トリス「そんな風に、自分を卑下するような事を言ってはいけないな・・・君は、こんなちっぽけなバラなんかより、
    ずっと・・・魅力的なんだから・・・ね?(手の甲にちゅっ)」

「ふぅっ・・・(気絶)」
「きゃー!!きゃーっ!?きゃーっっ!!!

トリス「さて・・・僕はもう行かなくては!・・・それではレィディス・・・アデュー・・・」(投げキッス、ちゅっ)キラーン☆

「素敵ッ!!ああ・・・あたし、もうだめッッ!!」
「トリ様ーっ!!キャーッッ!!」


愛〜・・・それは気高く〜♪

くるくるくるくる・・・

ララララ〜ルルル〜♪

スタスタスタスタスタスタ・・・ビシィッ!!

愛〜・・・それは〜・・・♪


「ああっ!!お待ちになって!?トリ様ッッ!!」
「トリ様〜ッッ!!」


エレメス「害は無い様でござるが・・・これは・・・一体何事でござるかwww」

アルマ「いや、ちょっと・・・試しにやってみたら、予想以上にはまっちゃったもんで・・・あは、あははははは」


トリス「(この声援・・・あたし!もしかしてイケてる!?輝いてる!?)・・・皆、僕に会いにきてくれてありがとう!!」

キャーキャー・・・素敵ッッ!!・・・キャーッ!!トリ様ーっっ!!・・・



それからしばらくの間、生体研究所D1F入り口の大階段前に、整然と隊列を組んで並び、黄色い声を張り上げる女性冒険者が
多数見受けられたというが・・・拙者は何も見ていないし、何も聞いていないでござるwww



めでたし、めでたし?




>>おまけ。
※♀カヴァクネタですので、苦手な方は、スルーでお願いいたします。




ラウレル「・・・で、お前はそんな物を着て、いったい何をするつもりだ?」
カヴァク「トリスの舞台が大盛況でな・・・踊りのできる女役という事で、急遽助っ人を頼まれた。
     ・・・私もバレエをかじった事のある身・・・憧れの"スワンレイク"のチュチュを着て、
     舞台で踊れるとあっては・・・断わる事など、できるはずがないだろう?」

ラウレル「質問の仕方が悪かったようだ・・・改めて聞こう・・・その、自己主張も甚だしくお前の股間にそそり立つ、
     『白鳥の頭』はいったいなんのつもりだ?・・・と聞いている。」
カヴァク「まったく・・・お前は、バレエのそんな基本的な事も知らんのか・・・これは伝説のバレリーナ、
     『ケーン・スゥヒィムラー』タイプの伝統的なチュチュで、"スワンレイク"を踊る芸に(げふんげふん)
     ・・・もとい、バレリーナであれば、生涯に一度は、これを着て舞台に立つ事を目標に・・・」
ラウレル「謝れ!全世界のバレエダンサーと、チャイコフスキーと、バレエを愛する全ての人に、今すぐ土下座して謝れッッ!!
     ・・・おまえ、今明らかに"芸人"って言おうとしただろうがッ!!?」
カヴァク「くっ・・・相変わらずカンの良いやつめっ!!・・・やれやれ、ばれてしまっては仕方がない。
     支給された普通のチュチュに着替えるとするか・・・(ぬぎぬぎ)」
ラウレル「ちょwwwだからおまwww俺が外に出るまで待・・・あqwせdrftgyふじこlp;@:」



「トリ様、素敵ッ!!キャーッッ!!」
「エベシちゃーん!!かわいい〜〜!!こっち向いて〜っっ!!」
「ステキーっ!!・・・カバ様〜っ!!後ろ後ろ〜っっ!!」


エベシ「なんで男の僕が娘役なんですか・・・しかも、みんなは『様』なのに、僕一人だけ『ちゃん』付けって・・・orz」
マガレ「うふふ・・・エベシ、とても良く似合っていてよ♪」

セシル「うわ、今月の『プロンテラ・アソアソ』エベシの特集だって・・・フェミニンな栗毛ショートで、
    彼氏のハートをがっちりキャッチ!!エベシのファッションを真似た『エベサー』が、若い女の子の間で
    大ブレイク中・・・だってさ。良かったね、エベシ」
エベシ「ちっとも良くないよっ!?」

エレメス「『ルティエ・ノソノ』の編集者とか申す者が、トリスの取材許可を求めてきているでござるがwww」
アルマ「ああ、それは私がきっちり話をつけてくるわ・・・ふっふっふっ・・・($)さ、行くわよマネージャー」
ハワード「かしこまりました妹様」

カトリ「今夜はごちそうね・・・差し入れうまうま・・・」



※なお、まことに恐縮ではございますが、観客の中に、特殊な性癖を持つ方に不適切な影響を与えかねない「ノビたん」等が
含まれていたため、妹様にもご協力頂き、某LK様には3Fで静かに過ごしていただきました事を、心からお詫び申し上げます。


某LK様「ここの所、侵入者も少ないし、食事も豪華なのは良いんだが・・・他の皆はいったいどこにいったんだ?」
妹様「うふふ・・・兄上が気になさる事ではありませんわ・・・さあ、そんな事よりも、早く鍛錬の続きを・・・」


やっぱり今日も、生体Dは平和です・・・おしまい。
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