アプロダ0267のちょっとした続きです。
薬の効力で女性になってしまったセイレンのお話。



「マーガレッタ、足がスースーするんだが・・・」
そこには足元に視線を落としつつ仁王立ちするLKの姿があった。
「セイレン、とてもお似合いですわ♪」
「何と凛々しいお姿、さすが兄・・・姉上!」
「へー、なかなか様になってるじゃないの」
「・・・・・・セイレン、足・・・そんなにひらかない方がいい・・・」
「む、ではこれでどうかな」
そう言ってセイレンは内股気味に2、3歩前に出た。
(いけませんわ・・・このままだと理性を保てなくなりそうですわ・・・)
「それにしてもセイレン、あんたのその胸ずいぶんでかいわね」
セシルは面白くなさそうにセイレンの胸部をにらんだ。
「ああ、確かにこの体だと多少前へ重さが行くが、重心の移動は慣れれば問題ではないな」
「さすがは姉上」
「それにしても、セシルはやはり理想的な体なのだな」
「それ・・・どういう意味・・・」
セシルが低い声でぼそっとつぶやく。
「胸部に無用な脂肪のない君の体はまさに理想的な体というべきだろう」
バチバチッ
セシルから赤い稲妻がほとばしる。
「男であったときはわからなかったが、今は君の体がいかに理想的かということがわかる」
「なっ・・・」
突然セイレンは怒りで硬直するセシルの後ろに回りこみその胸部に手で触れた。
「何すんのよ!」
「うむ・・・この薄さ、まさに理想と言えるだろう」
後ろから胸に触れられて体をよじるセシルであったが、突然前からも手が伸びてきた。
「ちょっとマーガレッタ、あんたまで何してんのよ!」
「ほんとに理想的ですわねぇ♪」
「イヤ〜〜〜〜!!」
マーガレッタの部屋からセシルの悲鳴がこだました。


「あのセイレンが女になっちまうとはな・・・」
自室のベットに腰掛けて肩を落とすハワード。
「拙者としては見目麗しい女性が増えてうれしいでござるwww」
「やつのあの太くて逞しい筋肉はもう見れねえのか・・・」
(むしろお前もさっさと女になるでござるwwwハワードさえ女になれば拙者の薔薇色生体生活がwww)
コンコン
ハワードの部屋を規則正しくノックする音が聞こえた。
「おー、開いてるぜ」
「入るぞ」
セイレンがドアをあけて内股で部屋の中に入ってきた。
「くっ・・・セイレン・・・そんなになっちまって・・・」
「大丈夫だハワード、この体にも慣れてきたし戦力的には何の支障もない」
「結局例の薬に関することは何かわかったのでござるか?」
「残念ながらそちらに関しては手がかりはなしだ」
「くそー!セイレン、俺が必ず元の逞しい体のお前に戻してやるからな、安心しろ!」
「それにしてもセイレンwwwちょっとスカートが短すぎるのではござらんかwww」
「む、確かに短いと俺も思っていたところだ、下半身が何だか落ち着かない」
「セイレーン!その台詞、男だった頃のお前から聞きたかったぜー!」
「ボーリングバッシュ!!」
「アーッ!」
ベットに倒れたハワードから視線を起こしてセイレンは続けた。
「俺としてはこんな布1枚あったところで無意味だと思うのだが、とってはダメだとカトリーヌが言うのでな」
「それは当たり前でござるがwwwしかし拙者はなくてもいいと思うでござるwww」
「・・・・・・エレメス・・・不潔・・・」
突然エレメスの後ろでカトリーヌがJTの詠唱を始めた。
「ちょwwwカトリーヌ落ち着くでござ・・・」
バチバチバチバチ
「ぎゃーwwww」
黒焦げになったエレメスが壁にめりこんだ。
「・・・セイレン・・・そんなにスカートをビラビラめくっちゃ・・・だめ・・・」
「ぬ、そうだったなすまない」
(し、白に緑のシマシマでござったか・・・これは不覚www)
「・・・ヘブンズドライブ」
「うはwwwwwお許し・・・亜qwせdrftgyふじこlp;」
「・・・セイレン・・・ここは危ない・・・・・・わたしの部屋に・・・きて」
「む、わかった」
カトリーヌに手を引かれセイレンは部屋を出た。
(今日のカトリーヌは容赦がないでござるなwwwさすがに・・・拙者も死ぬでござるよwww)


「これ・・・見て・・・」
カトリーヌに差し出された本を受け取ると無造作にページをめくってみる。
「これは霊薬のたぐいについて書かれた本か?」
「・・・そう」
そのままページをめくり続けていると、カトリーヌがすっと手で遮った。
「ここ・・・見て」
カトリーヌが手で押さえたページを読むとそこには性転換の秘術に関する記述が載っていた。
「なるほど、あのクリエイターが持っていた薬品はこれかもしれんな」
「・・・元に戻る方法も書いてある・・・・・・」
「むっ、どうやらあの薬には魔力が込められいたようだな」
「・・・そう・・・その魔力を打ち消すだけの魔力を供給すれば・・・・・・元に戻る」
「なるほど、ならば俺は魔力の供給を受ければ元に戻れるというわけか」
「薬の・・・魔力を上回る魔力なら・・・・・・効果を打ち消せる・・・」
「よし、ならばマーガレッタに言って魔力を供給してもらうか」
そう言って部屋を出ようとするセイレンのマントをカトリーヌは掴んだ。
「待って・・・」
「ぬ、どうしたカトリーヌ」
「・・・魔力なら・・・わたしが供給すれば・・・いい」
心なしかカトリーヌの無表情な顔が少し赤くなったようなそんな気がした。
「おおそうだな、カトリーヌの魔力なら薬の効果も打ち消せるな」
「・・・任せて」
「しかし、魔力の供給ってどうすればいいんだ?まさかカトリーヌの魔法を受けるとかか・・・?」
「・・・そんなことをしなくても・・・大丈夫・・・」
「む、そうなのか」
「・・・魔力は・・・口移しで簡単に供給できる・・・」
「む、そうなのかそれは簡単だ・・・な、なんだと!?」
カトリーヌの言葉に普段常に冷静なセイレンは動揺した。
「そ、その・・・口移しとは・・・口と口をくっつけてその・・・魔力を供給するのだろうか」
「・・・そう」
「し、しかしカトリーヌ、それでお前はいいのか・・・?」
「・・・わたしは・・・構わない・・・」
「し、しかし、いかに今は婦女子の身とはいえ俺は男、その・・・問題があるのではないか・・・」
「・・・セイレンが・・・嫌なら・・・いい」
「い、いや、嫌などということはないが!」
「・・・・・・じゃあ・・・しよ・・・」
目を閉じて唇をこちらに近づけてくるカトリーヌ。
セイレンは覚悟を決め自らも目を閉じカトリーヌの唇に自分の唇をあてた。
コンコン
「カトリーヌ、クッキー買って来たからあんたにあげ・・・」
セシルはドアを開けた瞬間に凍りつき言葉を呑んだ。
「あ、あはは・・・お、お邪魔したわねっ!」
「ま、待てセシル!こ、これは・・・!」
ドン!
勢いよくドアを閉めてセシルは走り去った。
元の鍛え抜かれた体に戻ったセイレンはあわててセシルを追おうとしたがカトリーヌにまたマントを掴まれた。
「・・・セイレン・・・戻ったんだから・・・その格好は・・・だめ・・・」
そう言って自分を見つめるカトリーヌと目を合わせてセイレンは赤くなった。
「あ、ああ、た、たしかにカトリーヌの言うとおりだ!」
セイレンはすぐにカトリーヌから目をそらした。
「その・・・カトリーヌ・・・ありがとう、君のおかげで元の体に戻れた」
「・・・セイレン・・・よかった・・・」
そう言うカトリーヌの顔をまともに見ることができずセイレンは礼だけ言って自分の部屋に戻った。


「あらあら、セシルちゃんそんなに血相変えてどうしたんですの」
セシルが自室のベットに疲れて倒れこんでいると突然マーガレッタが部屋の中に立っていた。
「ま、マーガレッタ、あんたいつのまに人に部屋に!」
「細かい事なんて気にしちゃだめですわ♪それよりセシルちゃん顔色が悪いですわよ」
「べ、別に何でもないわよ!」
声を荒げるセシルにマーガレッタはすっと近づく。
「何か・・・見ちゃいけないものを見てしまった子供みたいな目をしてますわ♪」
その言葉にセシルはぎょっとして息を呑んだ。
「うふふふ・・・どうやら図星だったみたいですわね」
「うるさいわね!あんたには関係ないでしょ!」
「あらあら、冷たいですわ・・・わたくしとセシルちゃんの仲ですのに」
マーガレッタはセシルに抱きつき、セシルの髪に顔をつけた。
「ちょっと!あんたどさくさにまぎれて何してんのよ!」
自分に抱きつくマーガレッタを振りほどいてセシルは後ずさりした。
「わたくしにも教えていただきたいですわ、セシルちゃんが見たことを」
マーガレッタは満面の笑みを浮かべながらじりじりとセシルに近づく。
「か、カトリーヌが・・・せ、セイレンと・・・」
その言葉にマーガレッタはぎらぎらと目を輝かせた。
「まあまあまあ、カトリーヌとセイレンがどうしたんですの♪」
「か、カトリーヌの部屋で・・・き、キスしてた・・・」
「あらあらあら、カトリーヌもついにそっちに目覚めたんですのね♪」
「あ、あんたが考えてるとのは違うわよ・・・セイレンは元に戻ってたし・・・」
「あらあら、ということは、セイレンもあんな堅物なのに意外と隅に置けませんわね♪」
「あんたほんとに何があっても冷静ね・・・」
「うふふふ・・・それより」
マーガレッタはそう言いながらどんどん距離を詰めてくる。
ついにセシルは壁を背負ってもうこれ以上後ろに下がれなくなった。
「ちょっと・・・何近寄ってきてんのよ!」
「ねえセシルちゃん・・・わたしたちもカトリーヌとセイレンに負けないようにしましょ♪」
「ちょ、やめてよ、いや・・・イヤ〜〜〜〜〜!!」
本日二度目のセシルの悲鳴が哀しく響いた。


「というわけで元に戻る事ができた、みんな心配かけてすまなかったな」
「セイレンが元の逞しい肉体に戻って、俺は俺はうれしいぜ!」
「ま、まあ、よかったわねセイレン・・・」
「うふふふ・・・わたくしはかわいいセイレンの方がよかったですわ♪」
「・・・・・・エレメス・・・いない・・・」
「お、そういやエレメスのやつさっきからいねーな」
「どっかでクロークして覗きでもしてるんじゃない?」
「あらあら、戻ってきたら天罰を下さないといけませんわね♪」
「ちょwwwそれはあんまりでござるよwww」
妙に甲高い声のエレメスらしきアサクロが入ってきた。
「え、エレメス・・・あんた、エレメスなの・・・?」
「どうしたんだエレメス・・・その体は・・・」
「ぬおおお、そんな馬鹿な!お、俺の愛しのエレメスがそんな馬鹿なあああ!」
「いや、拙者もよくわからないのでござるが落ちてた試験管の中身を調べるために匂いを嗅いでみたらこのようにwww」
「セイレンがやっと治ったと思ったら今度はあんたなのエレメス・・・」
(しかしwwwこれでハワードから逃れられる上に姫のご寵愛を受けることができるでござるwww)
「姫www拙者女子になってしまったでござるwwwぜひご寵愛をwww」
「エレメース!俺はたとえお前が女になっちまっても永遠に面倒みてやるぜえええ!」
「ちょwwwお前寄るなでござるwww拙者は女子になったんでござるwww」
「大丈夫だエレメス!俺はそんなお前をも受け入れるぜ!」
「ひ、姫www拙者を助けて欲しいでござるwww」
「ごめんなさい、わたくし今日はセシルちゃんと先約があるんですの♪」
「ちょっとマーガレッタ、何勝手なこといってるのよ!」
「うふふふふ・・・」
「ちょwwwww誰か助けてでござるwwwwww」
「エレメース!今日も燃えようぜ!」
「うはwwwwwwwwやめwwwwwwアーッ!」




自分の生体キャラたちのイメージ通りに書かせてもらいました。
エレメスとセシルがちょっとかわいそうな役回りですけど、この二人好きです。
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