今日も生体研究所には冒険者達が来る。
彼女、カトリーヌ=ケイロンはその冒険者達をいつものように排除していく。
しかし、今日は嫌な予感がする。
なんとも言えない嫌な予感が・・・

―――――
「フロストダイバー・・・ユピテルサンダー・・・」
いつもの氷雷コンボでカトリーヌは侵入者を沈める。
「早く・・・ご飯の時間に・・・ならないかな・・・」
お昼は先ほど食べた。
でも、まだ少し食べ足りないような感じだ。
あとでおやつのプリンを食べよう・・・
そう心に誓った午後1時43分。
また侵入者達が来る。
しかし・・・
「あ・・・あ・・・」
その中の一人を見たカトリーヌは言葉を失った。
そして、次の瞬間
「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
盛大な悲鳴と共に、メテオストーム、ストームガスト、ロードオブヴァーミリオンが同時に発動する。
わー!ギャー!などと侵入者達が悲鳴をあげ、倒れていく。
それでもカトリーヌは魔法を止めない。
すでに侵入者達は排除されている。
WPの目の前で魔法を発動していたので、他の侵入者も入った直後に倒れる。
「やだっ!やだっ!やだぁ!」
拒絶の言葉を発しながら、恐怖を振り払うように魔法を連発する。
「おいおい!なんの騒ぎだよ!」
悲鳴を聞いて駆けつけたハワードが魔法の嵐の中を強引に進んでいく。
魔法を使ってるのは誰かわかっている。
しかし、ここまでめちゃくちゃなのは初めてだ。
「カトリーヌ!?おい!どうしたんだ!」
「いやぁ!来ないで!わぁぁぁぁぁ!」
「ちっ!カトリーヌ!俺だ!落ち着け!」
ハワードがカトリーヌの肩を掴んで揺する。
それでも魔法の勢いは止まらない。
「ああもう!」
少し屈んでキスをして口を塞ぐ。
魔法は詠唱から来るもので、大体の魔法はこうすれば止まるからだ。
「んっ・・・」
「ん・・・はぁ・・・落ち着いたか?」
「あっ・・・ハワード・・・?」
「おう」
「ハワード・・・!」
ハワードの胸に飛び込むように、勢いよくカトリーヌが抱きつく。
「わっと、一体どうした?いつも冷静なお前らしくないぞ」
大きな腕で抱きしめてやると、カトリーヌの身体はまだ震えていた。
「だって・・・頭に・・・剣が・・・」
「ん?」
「頭に・・・剣が刺さってて・・・」
「頭に剣が刺さってる?」
「あれ・・・嫌い・・・怖い・・・」
「ん〜・・・あっ!演劇の小道具か?」
「うん・・・偽物って・・・わかってても・・・怖い・・・」
「意外な弱点だなぁ・・・まぁ人にはどうしても好きになれないものってのはあるわな」
「ハワード・・・」
「ん?」
「プリン・・・食べたい・・・」
きゅるる〜と間の抜けた音が鳴る。
時計を見ると丁度3時。
もうそんなに時間が経ったのかとハワードが驚くが、カトリーヌの腹時計は正確だ。
「プリン・・・一緒に食べよ・・・?」
「はははっ!もういつもの調子だなw」
「早く来ないと・・・置いてく・・・」
ハワードの腕からスルリと抜け出し、カトリーヌは食堂へと歩いてく。
「一緒に行くよw」
「ん・・・」
こくりと頷き、ハワードの腕に自分の腕を絡める。
ハワードは照れくさくて少し顔を逸らすが、そんなハワードを見てくすりと笑う。
(ハワード・・・ありがと・・・)







カトリ錯乱の電波を受信した
自分なりに萌えを吐き出したつもりだがどうだろう?
こんなカトリは珍しい(´・ω・`)
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