ここは生体研究所内の食堂。
今はエレメスとセシルが夕食を作る準備をしている。
「む〜・・・」
「ん?どうしたのよエレメス、冷蔵庫とにらめっこなんかして」
「いや、そろそろ食料の貯蔵がきれそうだなという事とこの残り物感満点の食材でなにを作ろうか考えていたのでござるよ」
「うそ!?もうなくなちゃったの!?だって前の買出しから二日しか経ってないわよ!?」
「その二日間の料理当番がハワードとカトリーヌでござったからな」
「あ〜・・・そりゃ、しょうがないわ」
ハワード=アルトアイゼンとカトリーヌ=ケイロン。
研究所内でもナンバーワンのタフネスと魔法力の持ち主である。
ついでにカトリーヌは研究所内で一番の大食家だったりする。
そして二人とも自分が料理を作るときは大量につくるので(ハワードは質<量、カトリーヌは質=量)
この二人がずっと料理当番だとたとえ倉庫いっぱいに300アイテム全部を食料でを30000個入れていてもおそらく一ヶ月は持たない。
「まあ、明日にでもハワードに頼みましょうか。とりあえず今日はあるもので作るしかないわね」
「・・・・・・セシル殿」
「なに?」
「色んな野菜、、大きさ種類さまざまな魚、種類部位さまざまな肉
 量だけはあるんでござるか種類がバラバラとあって同じ料理を多く作れそうにはないでござる。
 セシル殿のレパートリーにこれらでつくれるものなにかあるでござるか?」
「・・・・・・・・・・・・野菜とおからで和え物と他はごった煮or鉄板焼き?」
「・・・・・・・・・・・・それでいくしかなさそうでござるな」
「・・・・・・・・・・・・ご飯どれくらい炊いておく?」
「・・・・・・十升?」
「・・・・・・おっけ〜」
「買うものの種類は少なくと言っておいたほうがよさそうでござるな〜」
「なるべく同じもの出しおかないといろいろもめそうだしね」
「なにより食べたいものが食べれなかったときのカトリーヌ殿が・・・・・・」
「・・・・・・オーラでSGは勘弁してほしいわ」



そして翌日、場所はプロンテラ。(スレの魔力によりなんの騒動もないことにしてくれ)
「まったく、アルマが体調不良で寝込むとはな。何があったんだろうな?」
「・・・・・・女の子には・・・・・・いろいろあるんだよ」
プロンテラ西口にハワードとカトリーヌがいた。いつも買出し要員はこの二人にアルマイアを加えた3人であるが
アルマイアは今日は女の子の日だったため、研究所で休んでいる。
「ん?ああ、あれか、せいr「フロストダイバー」がふ」
「思っても・・・そういうこと・・・言っちゃダメ」
「ぉふ、ふふぁん(おう、すまん)」
顔のみ凍らされしまっているのでうまくしゃべれないが謝っておいた。
というかカトリーヌが手加減したこともあるが、凍られてもなんともなさそうなのはさすがハワードである。
「んで、なに買うよ?量は多く種類は少なくといわれるからな」
「ん・・・とりあえず・・・」
「とりあえず?」
ぐ〜
「ちょっと早いけど・・・お昼ご飯食べよ?」
「いきなりかい」



「ふぅ・・・・・・ごちそうさま〜」
「ごちそうさんっと」
二人が訪れたのは値段の割りに量の多さが魅力の料理店。いつも買い出しに来たときはアルマイアと3人で
ここで食べることが恒例となっていた。
「ウェイトレスさん、やっぱこれタダでいいのか?」
「は、はい。店長からそう聞いておりますので、良いのではないかと・・・・」
近場のウェイトレスをハワードが呼んで確認を取ると顔を引きつらせながらウェイトレスはそう答えた。
ちなみにふたりで食べた量の凄まじさは二人が座った席の両端も皿で埋っていることがあらわしている。
「ほんとに・・・いいの?」
「ま、まあそういうメニューですし・・・というかそのメニューのパワーアップ版なんですけど・・・」
二人が食べたのは所謂「大盛り料理!!@分以内に食べたらただ!!」というやつである。
以前来たときカトリーヌがそれを見つけハワードと二人で挑戦したのだが、制限時間の半分も使わず食べてしまい
店長の大盛り料理人魂に火をつけてしまったわけである。
それ以来、彼らがここに来ると店長はそれをパワーアップさせた料理を毎回毎回出しているのだが
ハワードとカトリーヌが食べ切れなかったことは一度も無いので毎回毎回orzとなっている。
「ま、いいや。ありがとさん。うまかったぜー」
「うん・・・・・・また、来るね」
「は、はい。ありがとうございましたー・・・(カランカラン)・・・また来るんですって、店長。」
「くそーーー!!次はアビスレイクでドラゴンの肉取ってきちゃるわーーー!!!」
「ああ!?店長!!まだ営業中なんですけど!?」
「知るかーーー!!大盛り料理人には時として商売よりも大事な事があるんじゃーーー!!!」
「うわーん、みんな見てないで店長止めてよーーー;;」
店長の努力が報われるかどうか、ウェイトレスの苦労が無くなるかどうかはまた別の話


「こ、これで最後か?」
「・・・・・・たぶん」
カートも自身の所持量も限界いっぱいの食料を持ったハワードに
カトリーヌはやや弱めのフロストダイバーをかける。
ちなみに総重量にすると所持量10でカート持ちの商職が
10人いてももてるかどうかという量だがそこはスレの魔力
「ん・・・冷凍完了」
「よっしゃ、なら冷蔵庫に送るぜ」
そう言ってハワードはシャツのポケットの中から1つの人形を取り出した
この人形は『まーがれった』といいマガレが自作し自身の魔力の一部をこめた人形である。
中に青ジェムを入れることにより生体研究所とプロンテラ行きのWPが開くという
なんとも便利な(作者の都合上しょうがなくでてきた)アイテムである。
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・?・・・・・・どうしたの?」
「すまん、カトリ。これ作動させてくれ」
「?」
ハワードは人形を持ったまま動こうとしなかった。
あまりにも動かないのでカトリーヌが不思議に思い声をかけてみると
意外な言葉が返ってきた。
実はこの人形青ジェムを入れると反応し作動するのだが、
その入れる場所に少々問題があった。
へその下、足の付け根の間、股間。
いいかたは色々あるが、言ってしまえば女性の『そういうところ』である。
その理由をしては
『体の中に物が入るのは口か『そこ』しかないのではなくて?ああ、もうひとつあったわね^^』
という、その通りなのだがなにも人形(しかも自分に似せた)にまでそんなどうでもいい
むしろ無いほうがいいような細かなこだわりを見せなくても良いんじゃないかと思う。
そして実はハワードは男性に対してはまさに電光石火の速度で手を出し、目にも止まらぬ速さで
掘ってしまうが、(そういう意識を持った上で又はそういう意識をせざる得ない状況での)女性に対しては、
今のスレの流れで言うと『♀カヴァクに対するラウレル』位の反応を示してしまう超純情青年なのだ。
「・・・・・・・・・・・・へたれ?」
「ちがう!・・・・・・と思いたい。」
「・・・・・・・・・・・・たぶん、へたれ」
「orz」
「みんなが聞いたら・・・・・・きっと大爆笑」
「( ( ( ( ; ゚ Д ゚ ) ) ) )」
「マガレやエレメスからラウレルたちも伝わって・・・・・・みんなの笑いもの・・・・・・」
「( ( ( (|||; ゚ Д ゚ ) ) ) )」
「もちろんアルマイアにも伝わって・・・・・・兄の威厳失墜」
「ガ―――Σ( |||; ゚ Д ゚ )―――ン」
「・・・・・・どうしようかな〜」(/くすくす
「お願いです、黙っておいてくださいorz」
恥も体裁もなくハワードがその場に土下座した。
カトリーヌは意地悪笑みを浮かべたまま、指を2本立ててハワードの目の前に出した。
「・・・・・・Vサイン?」
「2週間わたしのいうこと聞いて?」
「Σ ( ; ゚ Д ゚ )」


以下ハワードの葛藤

「どうする?どうするよ俺!?
 2週間カトリのいいなりだぞ?きっと食費とメマーで破産してしまう!!
 しかしこの条件を飲まないと研究所内で永遠の笑いものになっちまう!!
 そしていじられるのがエレメスから俺にシフトしてしまう!!
 いや、ここが発想の転換だ!!マガレじゃなかっただけマシと考えるんだ!!
 そうだ!それならかなり気も財布も楽になるような気がする!!」

以上ハワードの葛藤

「わかりました、その条件飲ませていただきますorz」
「・・・・・・ん!」
うなだれるハワードのことなどほうっておいてをカトリーヌは満面の笑みを浮かべ
人形に青ジェムを入れてWPを発動させた。
「はい・・・・・・荷物入れて」
「おう・・・・・・ぐぇ!?」
自身も荷物ごとWPに入ろうとしたそのとき、カトリーヌに首根っこをつかまれ引っ張られた
「な、なにする!?」
「入れるのは荷物だけ・・・・・・ハワードは残る」
「な、なんでだ!?」
「残る」
「・・・・・・はい (´・ω・`) 」
先ほど約束した(させられた)以上、素直に言うことを聞くしかないハワードは
おとなしく荷物のみをWPに放り込んだ。
『どうするんだろ・・・・・・俺一人罰ゲームのごとく歩いて研究所に帰れとか?
 いや、そんなことしたら飯に支障が出るだろうからカトリはそんなこといわないだろうし
 だったらなんだ?なんで荷物だけ先に送るんだ?う〜ん・・・・・・』
そうハワードが思考している間にカトリーヌも自分の持っていた荷物をいれ
しばらくするとWPは消えてしまった。
「っておい、お前も残るのかよ」
「うん」
「はぁ・・・・・・いったいなんなんだ?」
カトリーヌの奇行と先ほどの条件にあたまを悩ませながら
ハワードはため息と共にカトリーヌに聞いた
「今・・・2時」
「ああ、そうだな」
「帰って来いって・・・言われたのは・・・7時まで」
「ああ、そういってたな」
「あと・・・5時間ある」
「ああ、そうだな・・・・・・で何が言いたいんだお前は?」
「デートしよ?」
「は?」
そのときハワードの時が止まった



つづく



前後編にするつもりなんてなかったんだー・゚・(ノД`)・゚・
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