ロビーにて
「…なぁラウレル、お前俺が女だってこと忘れちゃったみたいだけど…おまえ自身が女だってのは忘れてないよな?」
「はぁ?!お前何言って?!」
「…やはり忘れていたか…仕方がない、マジ転職するときに大泣きして施設を半壊させた位だしな」
「ちょっと待て!そんなことまでしたことを忘れるわけ…」
「本当に?」
「え?」
「本当に忘れていないと言い切れるの?」
「あ、あたりまえd…」
「本当に?」
「と、当然…」
「俺が女だってこと忘れてたくせに?」
「う?!」
「ふんどし姿は恥ずかしいって泣き叫んでいたのに?」
「…う…いや…」
「収拾つかないから、男マジの服にしてもらったことも?」
「…」
「カトリーヌさんにかけてもらった暗示が優秀だったとしても、ずっと一緒に育ってきた俺の性別ですら忘れているのに?」
「…いや、でも…」
「本当に、自分が男だと思ってるの?」
「あ、あたりまえだろう!現に風呂やトイレの時だって…!」
「そういう風に暗示がかけられているってことは考えられない?」
「〜〜っ?!」
「男だと思っている。そういう暗示が深層にまで達しているだけとは思えない?」
「…ま、まさか…」
「記憶を呼び覚ませよ、ラウレル。君の今の力ならふんどしの次のステップ…わっかになれるんだぜ…?」
「わっか…あぁ…わっかはかわいいな…」
「だろう?もう自分を偽らなくてもいいんだ…子供の頃からカトリーヌさんと比べられてきて
自分の体系にコンプレックスがあったことは仕方がないさ。うちだってねーちゃんと俺の体系の差が大きいから
俺は男として生きることにしたんだ…まだ死にたくなかったしな。だからラウレルもういい加減本当の自分を
周囲にも自分にも誇っていいと思うんだ…友として、戦友として俺はお前の覚醒を切に願う」
「そ、そうだ…俺は女だった…忘れられない子供の頃の記憶…それを封じ込めてきたんだ…」
「あぁ…わかったんならもういいさ…さぁ、このわっか服をもって更衣室で着替えてくるといい」
「…すまない、お前の言う事を一瞬でも疑った俺が悪かった」
「ふ…気にするな、俺達は仲間だろう?」
「…俺はお前のような友を持てたことを光栄に思うよ」
「いいってことさ、さぁ早く着替えて来い。お前の本当の姿を見せてやるといい」
「わかった、着替えてくる。ちょうどねえちゃん達も着替えているようだしな…」
「…ラウレル」
「ん、どうした?」
「いや、なんでもない…またな」
「?あぁ、またな」




その数分後、更衣室にて大爆発が起こり、そこには黒く小さなわっかの消し炭が残っていただけだった。
「…まさかあぁも、簡単にかかるとは思いませんでした」
ある友人の証言でした。
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