拙者の名前はエレメス=ガイル!
ものすごいことを考え付いてしまったでござる。
拙者、もしかして天才でござるか?
みなは拙者が生体3に縛り付けられていると思っているようでござるが、そういうわけではござらん。
拙者を縛ることができるのは姫、そうマーガレット=ソリンだけでござるよwww
というわけで、拙者が考えついた秘策のために生体3を抜け出しているでござる。
秘策がうまくいけば拙者、ウハウハでござるwwwww

さて、必要なモノを手に入れ、生体3に戻ってきたでござる。
じゃーーーん!
どうでござるか!
必要なモノとは、コレ!アゾートでござる!
この短剣には魔力というか呪いがこめられていて、切りつけると相手をモンスターに変えてしまうでござる。
ぬふふふふふっ
姫は可愛いモノが大好きでござる。
アゾートを使って拙者がかぁぃぃモンスターになれば拙者と姫は永遠の愛を誓う事になるでござるよwwwwww
うはwwww素晴らしい秘策wwwww我ながら恐ろしい頭脳でござるwwww

よーし、いくでござるよぉーー!
てりゃ! ザクッ  痛いでござる!
ぼわわーん
お、早速変ったみたいでござるな。
鏡、鏡・・・。
おぉ、ムナックでござるよwwww
むあ、ほっ、なっ、はっ
うはwww体が勝手に跳ねるでござるよwww
よし、早速姫の所にいくでござるwwww
ぴょいんぴょいんぴょいん
ひーめーーwwww


「あら、どなたかしら?」
  マガレは自室のドアを叩く音に気付き、ドアを開けた。
「あらあら、どうしてこんなところにムナックが・・・。貴方、どうしてこんな場所に?」
  ムナックは何か言いたそうな目をしている。が、喋れないのか黙ったままだ。
「とりあえず、お入りなさい。」
  マガレはムナックを中にいれ、ドアを閉める。
「今お茶を淹れてくるわ。そこの椅子に座って待っていて頂戴ね。」
  マガレは優雅な動きで紅茶を淹れる。
「はい、どうぞ。」
  ムナックは両手でカップを取り、ゆっくりと口をつけた。
   ・・・
「どうしてかは知らないけれど、貴方喋れないのね?」
  何回か質問を繰り返して、マガレはそう結論付ける。
   こくこく
  ムナックがそれに頷く。
「そう・・・。もう遅いから皆には明日言う事にして・・・、とりあえず汚れを落としましょうか。」
  マガレはムナックを連れ、お風呂場へと入っていった。


うはwwww姫とお風呂でござるwwww
うはあwwwwww姫に服を脱がせてもらったでござるwwwww幸せwwwwww
おおおおwwwww姫も何時の間にか脱いでバスタオルのみでござるぅぅぅwwwwwwwww
拙者の愚息はwww拙者の愚息はぁぁぁwwwwwもぅwww最頂点でござwwwwwwwっうぇえええええええええ!?
ない!ないでござるよ!?拙者の天下天下唯我独尊大将軍は何処へ!!?!!?!
「あらあら、どうしたのかしら?何を慌ててるの?」
あぁぁ・・・そうでござる・・・ムナックは女の子モンスターでござる・・・さらば、拙者の愚息・・・
これから拙者は女の子になるでござるよ!
姫と巡るめく禁断の愛を育むでござる!
しからば・・・いざ行かん!禁断の花園へ!!
「ほらほら、暴れないの。お下げが解けないじゃない。」
くっ、お下げを解いてもらっているせいで後ろがみれないでござる!姫が見えないでござるよおぉぉ!!
「はい、解けた。さぁ、入りましょう。」
  かぽーん


うふふふっ
こんな可愛いムナックが飛び込んできてくれるなんて私は幸せですわねぇ。
このままあんなことやこんなこともしちゃったりしましょうかしら・・・じゅるり
いえいえ、まだダメよ。落ち着くの、マーガレット。
明日みんなに会わせて、正式に私が引き取るまでの辛抱よっ!
今は我慢、我慢ですわ!
「あん、だめよ。どこを触ってるの。ふふっ、もぅ。ムナックちゃんは甘えん坊さんね。」
だだだだだだめよ!!まだよ、まだ淑女でいるよ、マガーーーレェェェットァッ!!
明日、明日まどぅえぇぇぇ!ががががぁぁぁまぁぁぁんよほぉぉーー!
「さ、洗い終わったわ。流して出ましょうね。」
  ざぱー


あぁぁ、拙者幸せでござる・・・
もう、もう死んでもいいくらいでござるよ・・・ひめぇぇ!
「さぁ、ムナックちゃん。お下げを結ってあげるわ。こちらへいらっしゃい。」
姫が優しいでござるwwww
「ふふ、このリボンを差し上げるわ。これで結んでっと。」
「さぁ、できたわ。今日は一緒に寝ましょうね。」
うはwwww拙者wwwwしwwwwwあwwwwわwwwwwせwwwwwwwうぇ
 ・
 ・
 ・
!!!
敵の気配がするでござる!
ひめ!ひめーー!(ゆさゆさ
「ん、もぅ。どうしたの、ムナックちゃん?」
間に合わないでござる!姫、ご免でござるよ!(ドンッ
「キャッ!」
   ズッ!
  今までいた場所を槍が貫く。
「ちっ、外したか!」
  ロードナイトの格好をした男がベッドの横に立っている。
クローキングで近寄ったようでござるな・・・
しかし、姫を傷つけようとは・・・許せんでござる!
このような輩は拙者のカタールの錆びにしてやるでござるよッ!!
  ぴょいんぴょいん、ずてっ
くはぁぁーー!!なんて体でござるか!まともに動けないでござる!
「あらあら、女性の寝室に無断で入り込んだ上に不意打ちとはずいぶんと紳士的な方だこと・・・」
「くははっ、モンスターに遠慮する必要なんてないからな!今喋れることをムナックの寝相の悪さに感謝しておけよ?」
むっ!ヤツは今、姫にしか目が行ってないでござる!チャンスでござるよ!
とりゃぁぁぁぁ!!
  ガスッ
「おいおい、俺が気付かないとでも思ってたのか?主人を助けようとするペットの忠誠心だけは認めてやるがな。」
  ロードナイトは槍の柄尻でムナックの顔面を強打した後、倒れているムナックの胸元を掴み持ち上げた。
止めるでござる!姫から頂いた服が伸びるでござる!!
  じたばた
「お止めなさい!貴方の狙いはこの私なのでしょう?ムナックちゃんは関係ないでしょう!放してあげて!」
「あ〜?なんでお前の言う事なんぞ聞かなきゃいけねぇんだ!モンスターのくせに人間様に指図するんじゃねぇよ!」
ちょ!この馬鹿ロードナイト!痛いでござる!なにするでござるか!いい加減殴るのを止めるでござる!痛いでござるってば!
「止めて!・・・いえ、止めて下さい・・・お願いしますわ・・・」
姫!拙者の事はいいでござる!こんなヤツにお願いする必要はないでござる!
はやくこのロードナイトを癒し殺すでござるよ!
「へっ、最初からそう言ってればいいんだよ!」
  ロードナイトはムナックをマガレの側に投げ捨てた。
「ムナックちゃん、大丈夫?」
マガレの視線がムナックへ向いた瞬間、ロードナイトの槍が動いた。
「死ね!!」
姫!危ないでござる!!
ぐああああああぁぁぁっ
痛いでござる!胸が焼けるように熱いでござるよぉ?!
  マガレを狙ったロードナイトの槍がマガレではなくムナックの左胸を貫いたのだ。
姫・・・ごめんでござる・・・拙者、姫の事・・・守れないでござるよ・・・
せめて、一太刀・・・
  ムナックは内太ももに隠していたアゾートを引き抜き、倒れる衝撃をプラスしてアゾートをロードナイトの足の甲に突き立てた。
やったでござる・・・姫、他の皆が来るまでがんばるで・・・ござ・・る・・・よ・・・


「ガアッ!!」
  ロードナイトが苦痛のうめきを発した。
   しゅおぉぉー
  目の前のロードナイトに変化が起きる。
何?!何が起こったの?!
ムナックちゃんが胸を突き刺されて、崩れ落ちる最中に短剣を取り出し、ロードナイトの足に突き刺したのは見た。
でも、その後が分からない。
なんでロードナイトが消え、ポリンが目の前にいるのだろうか。
「はっ、いけない。こんな事をしてる場合ではありませんわ!」
血まみれのムナックを抱き起こし、ヒールをかける。かける。かける。
しかし、ムナックはもう死んでいるのだ。傷が治ることはない。
「ムナックちゃん・・・」
私はリザレクションを持っていない。だからムナックちゃんを生き返らせることはできない・・・。
「!!!」
私の脳裏に何かが、忘れていた何かが思い出される。
そう、昔にもこんなことがあったのだ。
私を助けるために死んでいった者たちがいたのだ。
そのとき私は・・・

「レディム・プティオ」
魔力を開放する。
しかし、結果を見ることなく気が遠くなっていく・・・


「姫!姫!!」
「ん・・・。エレメス・・・?」  
  マガレは気付いた瞬間、がばっと体を起こし周りを確認する。
「ムナックちゃん!ムナックちゃんは!?」
  しかし、ムナックの姿を見つけることはできない。
「姫、何を寝ぼけているんでござるか?ムナックとは何のことでござる?姫は敵に襲われて敵を倒したはいいが、自分も打ち所が悪かったのか気を失っていたのでござるよ。」
「そんなはずはないですわ!ムナックちゃんは居たはずです!私たちはロードナイトに襲われて、ムナックちゃんは私を庇って死んでしまって・・・私は古の蘇生術を使って・・・」
「打ち所が悪かったようでござるな。さぁ、姫。朝までぐっすりと休むといいでござる。」
  エレメスはマガレを抱き上げ、ペッドへ寝かせた。
  そして、マガレの体の上に毛布を掛ける。
「拙者はコレで失礼するでござる。」
  エレメスはすたすたと歩き去り、ドアから出て行った。
  それをぼーっとみるマガレ。
「夢・・・?いえ、そんな訳ありませんわ。」


「・・・というわけでござる。セシル殿の警報装置はどうなってるんでござるか?敵が侵入したのに全く作動しなかったでござる。」
  翌朝、マガレが襲われたことを知った他の者にエレメスが説明したのだ。
「え・・・。おかしいな、別に故障しているわけじゃないみたい。」
「ほう、セシル殿の警報装置を作動させずに侵入するとは・・・敵ながら天晴れというところか」
「・・・マガレ・・・怪我なくて・・・良かった・・・」
「むきーーー!警報装置を強化してくる!!もう絶対、絶対勝手に入らせないんだからぁぁ!」


ムナックは居なかったのか?
いや、そんなことはない。
マガレはもう思い出したのだから。
アゾートという敵を変化させる短剣の存在を。
昨日部屋から出て行くエレメスの後ろ髪がお下げであったことを。
そのお下げに自分のリボンが結ばれていたことを。

そして、命を捨てて自分を守ってくれた人がいたことを。
マガレ(私の裸とエレメスの命じゃちょっと割りに合わないですけれど・・・ふふっ、今回は見逃してあげますわ。)


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